Home > みなみ気象予報前線 > 気象予報士試験の傾向と対策 > 学科試験 予報業務に関する専門知識

気象予報士試験の傾向と対策
学科試験 予報業務に関する専門知識

ようこそいらっしゃいました!
こちらには、学科試験『予報業務に関する専門知識』の傾向と対策をまとめました。
気象予報士試験の勉強にお役立て下さい。

おことわり

このページは、2010年11月25日以降、記事内容の更新がされておりません。
現在の情報とは異なる部分が存在する可能性がありますので、大変申し訳御座いませんが、その旨ご理解の上でご覧頂ければ幸いです。

概要

学科試験 予報業務に関する専門知識は、原則として5つの選択肢から1つを選択する多岐選択式です。(マークシート形式)
出題範囲は以下の通りです。

予報業務に関する専門知識(15問、60分)
イ、観測の成果の利用
(1) 地上気象観測(amedasを含む)
  各種地上気象観測の内容、通報される観測データの内容
(2) 高層気象観測
  高層気象観測の内容、通報される観測データの内容
(3) レーダー気象観測
  レーダー気象観測の原理と内容、グランドクラッター等利用上の注意
(4) 気象衛星観測
  衛星観測の内容、赤外画像と可視画像の特性
ロ、数値予報
(1) 気象現象と予測可能性
  各種気象現象のスケールと寿命、予測可能性
(2) 数値予報1(原理とモデル)
  数値予報の原理、数値予報モデルの概要、データ同化等
(3) 数値予報2(プロダクト)
  各種プロダクトの内容、プロダクト利用上の注意
ハ、短期予報・中期予報
ニ、長期予報
ホ、局地予報
(1) メソ現象
  集中豪雨、豪雨、熱雷、フェーン現象、海陸風等(放射冷却を含む)
(2) 各種気象資料の概要
  各種天気図、数値予報のGPV(解析値)、衛星画像等気象資料の内容、利用上の注意
(3) 天気への翻訳
  統計的予測の目的と手法
ヘ、短時間予報
  短時間予測の目的、レーダーアメダス合成図の概要、降水短時間予報の特性と利用上の注意
ト、気象災害
  風害、水害、その他気象災害の概要と気象条件
チ、予想の精度の評価
  スキルスコア、ブライアースコア等の理解
リ、気象の予想の応用
(1) 予警報等の情報及び気象資料の内容と提供形態
  予警報及び気象情報の内容と発表形態、気象資料の内容と提供形態
(2) 交通、産業と気象情報等
  航空気象、波浪情報等、気象情報の目的に応じた利用方策の概要

以上9つのジャンルから15問が出題されます。試験時間は60分間です。
単純に計算して1問につき4分なので、時間的にはちょうどいい位かと思います。

難易度はそんなに高くはありません。
まんべんなく、しっかり勉強していれば、合格できると思います。

出題傾向

学科試験 予報業務に関する専門般知識では、概要で示した出題範囲に沿って基本的な問題が幅広く出題されます。
原則として5つの選択肢の中から「正しいもの」または「誤ったもの」1つを選択する形式の問題です。

選択形式だからといって、勘で正解できるものではありません。
必要な知識をあやふやではなくしっかり理解しておくことが大切です。

よく出題される問題の形式は以下の通りです。

  • 5つの選択肢それぞれが独立した文章である問題(15問中7〜8問)
  • 1つの文章の中で5箇所を下線で指定される問題(15問中2〜3問)
  • 独立した文章または下線で指定した箇所の組合せから正しいものを選択する(15問中2〜3問)
  • 計算問題[予想の精度の評価(15問中1〜2問)
  • 図表から読み取る問題(15問中1〜2問)

基本的に概要で示した9つのジャンルからまんべんなく出題されますが、 観測の成果の利用の地上気象観測と長期予報の1ヶ月予報だけは、毎回1問づつが出題されています。

地上気象観測は第1問、1ヶ月予報は第15問で出題されています。
試験対策として、この2問を確実に抑えておくことで、合格により近づくことができると言えるでしょう。

対策

予報業務に関する一般知識では、気象予報の常識として必要な最低限の知識は別として、 それぞれの分野の事項の暗記が必要な問題は出されていません。

例えば、予報業務に関連する気象観測や気象通信の分野では、測定技術や通信技術等に固有な問題は対象となっていません。

過去の試験問題を見ると、幅広い分野から出題されている為、既に出題された分野が今後も出題されると考えていいでしょう。

しかし、同じ分野の問題でも過去の問題では同じ表現ではほとんど出題されていません。

問の中で「正しいもの」または「誤ったもの」1つを選択する形式の場合、正解(誤り)を除く残りの選択肢で記述された内容は、重要なことが多いです。
これらは今後表現を変えて問題に採用される可能性が大きいので、過去の問題を数多くこなすことが大切です。

計算問題図表から読み取る問題は、特に知識の暗記だけでは正解が得られません。

しかし、基礎的な事項や定義を確実に理解していれば、大概は解ける程度の問題が出されているので、 過去の問題を数多くこなし、計算問題に用いられた事項を理解することや、図表の見方に習熟することが大切です。

参考書

学科試験 予報業務に関する専門知識は、基本的な知識はもちろん暗記しなければいけませんが、 ただ暗記するだけではダメで、その内容を理解しておかなければいけません。 (学科一般に比べれば、暗記の占めるウエイトはやや大きいと言えますが。)

気象予報に必要な知識が問われますので、確実に理解しておきましょう。
そうすれば、後の実技試験にもつながっていきます。

改訂版 最新天気予報の技術
天気予報技術研究会 編
(株)東京堂出版
本体:2,800円+税
学科一般、専門から、実技試験まで全てをコンスタントに網羅している本です。
学科試験 予報業務に関する専門知識のバイブル的(?)な本です。 と言っても、学科専門の参考書としてあてはまるものがこの本ぐらいしかないのが現状です。
ただ、合格ラインに達するだけの知識は得られると思います。
気象予報士試験精選問題集
気象予報士試験研究会 編著
(株)成山堂書店
本体:2,800円+税
タイトルそのままの過去問厳選集。
学科・実技共に収録問題数は多く、問題数をこなすにはもってこいな本です。
ただ、解答についての説明は少なめなので、試験直前の仕上げに用いるのがいいでしょう。

学科専門向けの参考書はあまり出版されていません。

初心者の方は、初心者向けの試験対策本(気象予報士試験の全範囲が載っている本)で勉強するしかありません。
その後、上記2冊を使って理解を深めていきましょう。

独学でも充分合格できますが、どうしても独学じゃムリ!という方には、 お金はかかりますが、通信講座やスクールを利用するという方法もあります。

Amazon 気象予報士関連の本を探す

予報業務に関する一般知識 学科一般試験のススメ
予報業務に関する専門知識 学科専門試験のススメ
実技試験 実技試験のススメ
このページのトップへ