色んなセンターで投げてみる
さて、みなさんは今まで同じボウリングセンターで練習してきたと思いますが、 そろそろ他所のセンターへ行って投げてみましょう。
素人時代のレジャーの感覚なら、それが何になるんだ?ってことになりますが、 もうこのレベルにまで上達したボウラーにとっては、そうは言えなくなっているのです。
ずっと同じセンターで投げていると、レーンコンディションはほぼ分かっているでしょうし、 雰囲気にも慣れ、正にあなたのホームレーンとなっているはずです。
もちろん、ホームですからいいスコアがよく出るでしょう。
でもそれは、あなたの本当の実力ではありません。
そのままアウェー(他所のセンター)で投げると、必ずアベレージが下がります。
では、どうすればいいのか?
それは、経験するしかありません。
色んなセンターで投げてみて、いち早くレーンコンディションを理解し、自分自身のボウリングができるようになりましょう。
レーンを読む力、精神力が養われることで、アウェーで投げてもスコアが落ちにくくなりますし、 ホームにおけるアベレージも更に押し上げることが可能となることでしょう。
大会出場のススメ
ほとんどのセンターでは、定期的に大会(競技会)が行われています。
アベレージが160は出るようになったら、大会に出て日頃の練習の成果を試してみるといいでしょう。
大会によってレベルの違いがあるので、アベ160以下でも安心して出られる初心者向けのもあれば、 アベ200クラスの上級ボウラーが勢揃いなんていう大会もあります。
お店の人に聞いてみるなりして、あなたのレベルにあった大会に出てみるといいでしょう。
交友関係も広がり、もし上手い人と仲良くなれば、色々アドバイスしてくれたりして、
あなたのレベル向上にもなるのでオススメです。
大会の選択
まずは、どのセンターで、どの大会に出場するかを決めます。
センターは今まで投げたことがあり、だいたい勝手が分かる所で、大会は自分のレベルに合ったものにしましょう。
最近のアベレージや大会の経験度合い等から、店員に相談しつつ決めて下さい。
参加手続き
出場する大会が決まったら、できれば予約をしておいて下さい。
当日でもまだ空きがあれば、飛び入り参加ができるかもしれません。
センターによっては、予約だけでいい(当日払い)場合や、チケット販売(前払い)制、予約不要の場合もあります。
もう定員だったならば、キャンセル待ちもできます。
料金は、たいてい通常のゲーム料金よりは高くなっています。
プライズ(賞品)代やプロ招へい料等が含まれる為ですが、だいたい+300〜1000円程度です。
当日の受付
当日は、遅くても10分前までには受付を済ませましょう。(当日払いならこの時に払います。)
この時に、自分のハンディキャップがいくつかを確認します。
だいたいスタート30分前から受付を始めますが、遅れることのないよう余裕を持って会場入りし、準備を整えて下さい。
試合中における注意
アメリカン方式で投球する為、偶数レーンの人が先になります。
また、初心者向けでない限り、ファールが有効になると思って下さい。
後で紹介しますが、投球マナーを心得ておく必要があります。
周りの人が教えてくれますが、一通り勉強はしておくべきでしょう。
結果発表
年齢によってはハンディキャップが設けられています。
もちろん、そのセンターでのハンデを持っていれば適用されます。
(ハンデの計算や適用法は、センターによって異なります。)
数ゲームの総合スコアで、1位から3位、あとはキリ番の飛び賞(5位、10位、20位等)やハイゲーム(1ゲーム最高スコア)で賞品が出ます。
もし気に入ったら、次回の出場予約をしてもいいでしょうし、他のセンターの大会やレベルが上の大会に挑戦してみるのもいいでしょう。
スタート前準備
練習投球が始まるまでに、しっかり準備をしておく必要があります。
準備を怠ると、周りの人に迷惑を掛けてしまったり、自分自身も困ることになります。
受付を済まし、時間になるとレーン抽選が始まります。
初心者向けの大会では、仲間内で同じボックスに入れる場合もありますが、
たいていは公平になるように抽選でレーンや順番が決定されます。
レーンが決まってしばらくすると練習投球が始まります。
ここでは、ボールを出したり、靴を履き替えたりする位の僅かな時間しかありませんので、
それまでにできる限りの準備をしておきましょう。
指穴調整にテーピング、 アプローチコンディションを確認してのシューズのパーツ交換、 そして、準備体操でウォームアップしておくことも大切です。
もし可能であれば、大会前に1〜2G投げておくのもいいでしょう。
対応が遅れれば、練習投球の時間を無駄に費やすことになる上、最悪序盤のスコアにも響く結果となります。
すぐにでもゲームが始められるよう、万全の体制で臨めるようにしましょう。
練習投球
大会の練習投球は、たいてい5〜10分間です。
同じボックスで投げる人数にもよりますが、投球できる回数は限られてきます。
ウォーミングアップはもちろんですが、簡単にレーンコンディションも把握してしまいましょう。
1〜2球目:ウォーミングアップ
ウォーミングアップ感覚でいいでしょう。奇数レーンと偶数レーンで1回ずつ投げます。
狙うラインは、立ち位置10枚目−スパット10枚目のストレートラインです。
ボールがどう動き、どこにヒットするかを観察します。
ボールが滑ることなく、レーンキャッチしてポケット付近に行ったなら、 目指すストライクラインは、この近辺にあると言えます。
3〜4球目:外のオイルを確認
狙うラインは、立ち位置5枚目−スパット5枚目のストレートラインです。
ボールがどう動き、どこにヒットするかを観察します。
10枚−10枚ラインでボールが滑っていた場合、この5枚−5枚ラインでのボールの動きも合わせて、 ストライクラインをイメージします。
4〜5球目:ストライクラインの確認
ここまでの投球で得られた情報から、イメージしたストライクラインで投げてみます。
イメージが間違っていなければ、ボールはポケット付近にヒットすると思います。
結果がどうあれ、更に高い確率でストライクになるようラインを微調整します。
6球目以降:不安を払拭
まだストライクラインに不安があるので確認したい、15枚−15枚ラインを投げてレーン中央付近を確認しておきたい、 10番ピンラインが苦手だから1回投げておきたい等、まだ時間があるなら、その不安を払拭しておきましょう。
大会マナー
大会では、練習で普通に投げる時とは違って、様々なマナーが存在します。
それらはルールではなく「しきたり」のようなもので、 おおよそ一般的なものから、それぞれのセンターや大会によって違うローカルマナーも存在します。
その為、大会に出ることに気が引けてしまうかもしれませんが、 誰だって初めてならみんなそうですし、出ることによって、周りの人から教えてもらったり、 雰囲気に慣れたりして、少しずつ身に付けていくことができるはずです。
大会マナーは、参加者みんなが気持ち良く投球し、ゲームの進行に支障を来さない為のものです。
それに、大会慣れするほど、上級者に必須のメンタル面が鍛えられていきますので、定期的に大会に参加して覚えていきましょう。
以下に、一般的なマナーをいくつかご紹介します。
ローカルマナーについては、それぞれの現場で教えてもらって下さい。
ボールや道具のマナー
ボールラックに置くボールの数は、メインとスペア用の2球までとし、
必要のないボールは片付けて下さい。
ただ、2〜3人打ちなら、3球までは置いてもいいでしょう。
あと、ボックス内には余計な物や邪魔になる様な物は、極力置かないようにしましょう。
たいてい、ボックス後方にスペースがあると思いますので、そこにバッグを置いたり、ボールを待機させておいたり、
アジャスト(テープ調整)等の作業を行うようにして下さい。
アプローチ調整
自分にとって、アプローチのコンディションが悪くて合わないと感じた場合、 まずはスライドパーツを交換するなどして対応して下さい。
それでもどうしても合わなくて「このままでは投球がままならない」という場合は、
同じボックスの人に相談してみて下さい。
同意が得られれば、センターのスタッフにコンディション調整をしてもらうことができます。
ワンボックス牽制
同時投球が起こらないように 、両サイドのボックスと投球順序が重ならないようにすることを「ワンボックス牽制」と言います。
「ワンレーン牽制」の場合もありますが、その際、以下の説明では「ボックス」を「レーン」に置き換えてご理解下さい。
これこそが、「参加者みんなが気持ち良く投球し、ゲームの進行をスムーズにする」システムです。
最初はかなり投げにくくなるかもしれませんが、徐々に慣れてくるはずです。
慣れることで自分のスキルも上がりますので、頑張って覚えましょう。
アプローチに立つタイミング
自分の両サイドのボックスの人が投げている時には、アプローチに上がらないようにします。
とにかく、両隣のボックスと互い違いになるように投球して下さい。
両サイドの人がアドレスから助走に入り、その人の視界に入らなくなるタイミングでアプローチに上がりましょう。
完全に投げ終わって戻って来るまで待ってしまうと、それが周りのボックスにも影響し、
大会全体のゲームの進行を遅らせてしまうことになります。
両サイドの人が投げる様子がない時は、自分のボックス内で順次投球してしまいましょう。
大会では、「右側優先」を気にしたり、また、周囲のボックスの投球テンポに合わせる必要もありません。
要は、同時投球にならずに、サクサクとゲームを進める様に考えれば、自ずとできるようになるかと思います。
アプローチに立つ意味
ボールを手に持ってアプローチの前に立てば、「これから投球に入る」合図とみなされます。
投球順が被ってお見合いになった時、自分が先にボールを持ったのなら、自分が先に投げてしまいましょう。
ここでむやみに譲ると、相手に気を遣わせてペースも乱してしまいますし、
そのやり取りにより、ゲームの進行が遅れていきます。
ラインのイメージはボックス内で
アドレスにおいて、フォームのことを考えたり、
ラインをイメージしたりして時間を掛け過ぎると、ゲームの進行が遅れていきます。
ラインやフォームの気になる部分などは、ボックス内でしっかり考えておき、
アドレスの際は、あくまでそのイメージを思い出すだけにしましょう。
アプローチに上がったらさっさと投げて、余計な時間は使わないこと。
次の順番が来るまでに、アジャストする等して、しっかり準備を整えておきましょう。
アプローチにむやみに入らない
基本、投球する時以外はアプローチに入りません。
何故なら、他の投球者の視界に入って邪魔になるからです。
なので、ボールを拭く時は、ボールをタイミング良く取って、アプローチの手前から1〜2歩下がった所で拭きましょう。
大きなリアクションをしない
大会では、特にシングルス戦では、声を掛けたり、ハイタッチする必要はありません。
そりゃそうですよね?相手は敵なのですから。
でも、重要な公式戦でない限り、声掛けやハイタッチが行われているのが現状です。
ただ、それが行われている大会でも、「控えめ」にはしておきましょう。
あくまで試合であることを忘れずに。
大会終了後に
ゲームが終了し、表彰式も終わって、「ハイ、お疲れ様でした!」で帰るのは、あまり宜しくありません。
大会に出る一番の意義は、
「レーンコンディションを読む力を身に付けること」
「そして、その変化を感じ取り、迅速に対応できるようになること」
です。
なので、終わったらすぐに反省をして下さい。
何が悪かったのか、次はどうしたらいいのかを考えて下さい。
できれば、大会終了直後に、同じレーンで1〜2G投げてみるのをオススメします。
試合中と違い、緊張による余計な力が抜けるので、意外なことに気が付くかもしれません。
レーンコンディションを読み、それに合わせた投球をするのは、
これから上級者の域に入るために必須の技術です。
投球フォームが確立され、コントロールが安定してきたら、最低でも月に1回は大会に出場するようにして、
レーンに合わせる「ストライクボウリング」への礎を築いていきましょう。
マイボウラー中級編確認テスト
これで、第3章「よく感じ、よく観察せよ(マイボウラー中級編)」は終了です。
次の第4章「レーンに合わせるテクニック(マイボウラー上級編)」へは、
以下の条件をクリアしてからお進み下さい。
(1) 的確に指穴のフィッティングを判断し、テープ等を駆使した調整ができる。
まだできなければ → 【戻って勉強します!】
(2) スパットミスを左右2枚以内に抑えられる。
まだできなければ → 【基本に戻って練習します!】
(3) ボールの回転を観察して、だいたいのレーンコンディションを知ることができる。
まだできなければ → 【戻って勉強します!】
(4) 大会に出場し、実際のゲームの難しさを体感した。
まだできなければ → 【戻って勉強します!】
(5) アベレージ(過去直近の20ゲームの平均点)が180ピン以上になった。
上の4つができれば、結果は付いてくるはず!
着実に実力を着けて頂く為にも、上記条件をクリアしてからお進み頂くことをお勧めします。
上級レベルに達していたら → 【第4章へ行きます!】