みなみの一からボウリングレッスン
2-3 スペアの取り方

マイボウラー初級編 【適正アベレージ:121〜150】

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スペアでスコアアップ

スコアアップさせるには、とりあえずスペアを取ることでしょうか。

マーク(スペア、ストライク)なしで1ゲームを終えると最大で90点にしかなりませんが、ボウリングの最大得点は300点です。
あと210点の上積みは、スペアやストライクを出し、更に連続させることで得られます。

スペアを取れば、基本スコア10ピンに加え、これより1投先に倒したピンの数も加算されるので、 スコアアップするチャンスとなります。

ストライクに比べれば難易度が低く、基本的に1投目でより多くのピンを倒している程、スペアは取りやすくなります。

ただ、スペアを狙うにはちょっとしたコツがあるので、これらをしっかり頭に入れた上で、 いつでもスペアが取れるように、試行錯誤しながら練習して下さい。

スペアが取れるようになったということは、コントロールが安定してきたということなので、 おのずとストライクの数も増えて、ハイアベレージとなってスコアも安定するようになるでしょう。

基本5ライン

ストライクが取れなかった時のピンの残り方は1023通りもありますが、特殊なケース(スプリット)を除き、 基本的に以下の5通りのラインをマスターすれば、大抵のスペアメイクができるようになります。

ストライクラインキング(5番)ピンを狙うポケットライン。
他に1・3・8番ピンも倒せます。
スパットは2番で、立ち位置は板目15枚目が基本。詳しくはこちら
ブルックリンライン2番(8番)ピンを狙うライン。他に1・4番ピンも倒せます。
スパットは2番で、立ち位置はストライクラインより板目5枚分右へ移動。
セブンピンライン7番(4番)ピンを狙うライン。他に2・8番ピンも倒せます。
スパットは3番で、立ち位置は板目5枚目へ移動。
テンピンライン10番(6番)ピンを狙うライン。他に9番ピンも倒せます。
スパットは3番で、立ち位置は板目35枚目へ移動。
ナインピンライン9番(3番)ピンを狙うライン。他に5・6番ピンも倒せます。
スパットは3番で、立ち位置はテンピンラインより板目5枚分右へ移動。

まとめると、真ん中付近のピンは、スパットを変えずに立ち位置を変えて対応することと、 7番や10番(端っこの)ピンは、3番スパットを通るクロスライン(対角線のライン)を採ることが秘訣であると言えます。

あと、今までのストライクラインでは、ファウルラインに対して垂直(真っ直ぐ)に助走していたかと思いますが、 それ以外のラインは斜めに助走することになります。
当然、今までの感覚と違ってくるので、無意識の内にフォームが狂ってくることが考えられます。
それを防ぐ為に以下の点に気を付けて下さい。

  • スパットからは目線を外さず、目標に向かって真っ直ぐ歩く!
  • 小手先で調整してはいけない!誤魔化さずに、ミスはミスとして次に生かす。
    (そうしないと悪い所に気付かないまま上達しません)
  • ガターやピンは無いものと思うこと。決めたラインをイメージすることだけに専念し、そこを通すことだけを考える。

とにかく、投げ方(フォーム)は全く変える必要はありません!

斜め助走に慣れない内は難しいでしょうが、これが一番大切なことなのです。
そして、テンピンラインで10番ピン1本残りが取れるようになったら、もう自信を持ってもらっていいでしょう!

また、上記の通りに投げても、その目標にヒットしない場合は、迷わず立ち位置を変えましょう。
これはあくまで目安なので、その人の球質(曲がり具合)やレーンコンディションによってどうしても変わってきます。

色々試してみて、自分自身の5ラインのスパット・立ち位置を見つけて下さい!
そして経験を積めば、どんなケースでも、すぐに対応できるようになるでしょう。

スペアメイクの為の5つのポイント

2投目は、ピンの数が少なくなるので、変な意識や力が入りがちです。
では、なぜ2投目の方が難しく思えるのでしょうか?

それは、1投目の時にたくさんピンが立ってて、全部倒せなくても2投目があると思えるからです。
2投目はミスるとリセットされちゃうので後がありません。
たったそれだけのことです。

実は、残りピンが少ない程、全てのピンが倒せるポイント(ボールを当てられるゾーン)が広いので簡単なのです! (もちろん、スプリットという例外はありますが…)

本来ストライクを狙いにいく1投目と、1本残ったピンを狙う2投目とどっちが簡単か?
前者で許される誤差は板目2枚以内、後者は板目7枚以内と、雲泥の差があります。

なので、2投目も1投目と同じ様にリラックスして投げましょう。

ただ、1投目で数本しか倒れなかったとなると、2投目でのスペアメイクが難しくなるので、 より簡単にスペアを取る為にも、1投目で最低でも7本は倒せるように、頑張って練習して下さい。

ピンとボールのサイズを知る

残りピンが少ないほど難しいように見えますが、実はピンが少ないほどミスの許容範囲が広くなるのでスペアが取りやすくなります。

例えば1本残りなら、ピンの両端にかすれば倒れてスペアになりますが、2本以上なら、最初の1本は同じ様に倒せても、残りも倒れる保証はないですよね?

また、平行に立つ両隣のピンは、2本のピンのほぼ真ん中を狙えば両方倒せます。

キーピンを必ず倒す

キーピンとは、一番手前に立っているピンのことです。
これを倒さないと、ほぼスペアメイクは叶いません。

キーピンに確実にヒットさせた上で、残りのピンをどの様なライン取りをすれば倒せるのかを考えましょう。

ヒットポイントを考える

ビリヤードと同様に、ボールがピンに当ったヒットポイントによって、そのピンを飛ばす方向を変えることができます。
正確なコントロールが要求されますが、これを使って、スプリット等、ピンアクションを利用しないと取れないスペアを狙ってみましょう。

できるだけボールで倒す

ピンアクションでもって残りのピンを倒そうとする為には、センチメートル単位のコントロールが要求される上、運の要素も入ってきます。

スプリットや多くのピンが残っている場合を除き、大抵のケースは、ボールで直接全てのピンを倒すことが出来るはずです。
その方が確実にピンを倒せますし、少し外れてもピンアクションで取れる可能性も高くなります。

ピンで多少弾かれることも計算に入れた上で、ライン取りを行って下さい。

より確実なアングルでライン取り

ボウリングは、より高い確率を考えながら投球するスポーツです。
自分の投球の球質の癖に合ったアングルを考えて確率をアップさせましょう。

テンピンラインの理想形

テンピンタップ(10番ピン1本残り)メイクに苦しむ方は、かなり多いと思われます。

ここは「初級者向け」ですが、中級者になって、大抵のスペアメイクができるようになっても、 これだけがどうしても…というほど難しいものなのです。

私も昔そうでしたが、苦手な方は大抵こんな感じではないでしょうか。

  • テンピンラインをスパット:12〜13枚目付近、立ち位置:35枚目に設定している。
  • 10番ピン手前でフックし、左へ逸れて行ってミスすることが多い。
  • フックを計算することで、右にミスしガターしてしまう。

このままでは、テンピンどころの問題ではなく、アベレージも上がりません。
テンピンを狙う上で留意すべきポイントは、以下の通りです。

  • できる限り、オイルゾーンを通るラインを設定すること。
  • 1投目のブレイクポイント(フッキングする所)を通さない。
  • クローズスタンスを採る(肩を右に開く)
これらに基づくテンピンラインの理想的な狙い方は、 スパットは19枚目で、立ち位置は38枚目(右図青線になります。

「見た目、そのラインじゃテンピンに当たりそうにない!」 というツッコミが聞こえてきそうですが、これでいいんです。

何故なら、肩を右に開くことで、スイング軌道がより体幹(右目)に近くなり、 今まで肩幅5枚分、立ち位置の板目を左にずらしていたのが、ほぼ3枚位になるからです。
要は、今までの立ち方なら40枚目というふうに考えれば…
そう見たら当たりそうじゃないですか?

このラインで投げれるようになれば、レーンコンディションの影響が最小限に抑えられるので、ラインをイチイチ考える必要がないですし、 ボールリターンが邪魔でテンピンが取り難いからと、偶数レーンを毛嫌いする必要もなくなります。

ただ、1投目と少し投げ方が変わるので、まだ難しいかもしれません。
そんな場合は、1投目と同じ投げ方で右図赤線のラインを通して下さい。
立ち位置は35枚目で、スパットは17枚目を狙います。

尚、テンピンラインの練習は偶数レーンで行うことをオススメします。
偶数レーンでテンピンが取れるようになったら、奇数レーンでも全く同じ様に投げれるはずです。
テンピンラインの例

スプリットについて

マイボールを持ち、それなりに上達したとしても、なかなか縁が切れないのがスプリットです。

スプリットとは、1投目を投げて残ったピンが2本以上で(1番ピンは倒れている必要がある)、 その間にピン1本以上の空きがあるか、同列(前か後の列にピンがない、左右隣にピンがある状態)の残り方のことを言います。

このスプリットが出る原因として、ボールがロールアウト(横回転がなくなりただ転がっている状態になること)している、 逆にボールが滑ったままで(回転が速くならずに)ピンに当たっていることが挙げられますが、 それだけではなく、ボールのスピード、ピンに当る角度、ピンアクション等により、スプリットになってしまうこともあります。

スプリットをとってスペアにするのは難しいですが、取れるスプリットと取れないスプリットがあります。
簡単なスプリットに関してはスペアを狙ってもいいですが、難しいものに関しては無理せず確実に倒せるピンだけを狙うことが大切です。

下表に主なスプリットの種類を列挙しています。

ベイビー難易度:★☆☆☆☆
2,7番や3,10番が残った形。
2,7番の場合はフックで、3,10番ならストレートで、2本の間を狙う。
中級者なら確実に取りたい。初級者でも積極的に狙っていこう。
スリーパー難易度:★☆☆☆☆
2,8番や3,9番が残った形。
フックで角度を付けて、奥のピンを狙うようにすると良い。
ストレートで真正面から狙って外れると、後ろのピンが残りやすい。
中級者なら確実に取りたい。初級者でも積極的に狙っていこう。
ダイムストア難易度:★★☆☆☆
5,10番や5,7番が残った形。
5番ピンの外側をかなり薄めに当てる。5,7番の場合はフックの方がとりやすい。
上級者ならできれば取りたい。中級者でも狙っていっていいだろう。
4,10番残り難易度:★★★☆☆
6,7番も同じ形。
ストレートで手前のピンの外側をかする様に当てる。
内側を強くかすらせて跳ね返りを狙う方法もあるが、あまり現実的ではない。
上級者なら狙っていきたい。中級者以下は確実に片方だけを倒そう。
同列残り難易度:★☆☆☆☆
4,5番や5,6番が残った形。
もちろん2本の間を狙うのだが、フックさせた方が間違いなく取りやすくなる。
中級者ならできれば取りたい。初級者でも積極的に狙っていこう。
シンシナティ難易度:★★★★☆
8,10番や7,9番が残った形。
8(9)番ピンの外側をほんのちょっとかすって、コトンと倒せば取れるかも…。
でも、基本的にテイクワン(確実に片方だけを倒す)でいいだろう。
スネークアイ難易度:★★★★★
7,10番が残った形。セブンテンとも言う。
どっちかの内側に強く当て、跳ね返りを狙うしかない。
基本的にテイクワンで。でも、強いボールで投げれば、万が一があるかも?
クリスマスツリー難易度:★★☆☆☆
2(3),7,10番が残った形。
基本的にはベイビーと同じ狙い方だが、それよりも2(3)番ピンの外側をかなり薄めに当てるようにする。
上級者ならできれば取りたい。中級者は、ベイビーの2本を確実にテイクツーできるようにしよう。
リリィ難易度:★★★★☆
5,7,10番が残った形。 大きくフックさせた上で、5番ピンの左側をかなり薄めに当てて、7番はボールで、10番は5番ピンで倒すしかない。
上級者ならテイクツーのダイムストア狙いで。中級者も狙っていいが、あまり無理せず5番ピンだけを確実に倒せるようにしよう。
4,7,9,10番残り難易度:★★★☆☆
6,7,8,10番も同じ形。4,10番残りより若干難易度が高い。
4(6)番ピンの外側をかする様に当てて、反対側の2本の間にピンを飛ばして取る。
上級者なら狙っていきたい。中級者以下は確実に片側をテイクツーしよう。
ビッグフォー難易度:★★★★☆
4,6,7,10番が残った形。
手前のピンの外側をかする様に当てて、反対側の2本の間にピンを飛ばして取る。
上級者なら狙ってテイクスリーを目指したい。中級者以下は確実にテイクツーで。
4,6,7,9番残り難易度:★★★★☆
4,6,8,10番も同じ形。ビッグフォーより若干難易度が低い。
4(6)番のピンの外側をかする様に当て、反対側の2本の間にピンを飛ばして取る。
上級者なら狙ってテイクスリーを目指したい。中級者以下は確実にテイクツーで。
ビッグファイブ難易度:★★★★☆
4,6,7,8(9),10番が残った形。ビッグフォーより若干難易度が低い。
手前のピン(3本ある方)の外側をかする様に当てて、反対側の2本の間にピンを飛ばして取る。
上級者なら狙ってテイクフォーを目指したい。中級者以下はテイクスリーで。

※ 難易度の目安…★☆☆☆☆:中級者なら取れるレベル、★★☆☆☆:上級者なら取れるレベル、
★★★☆☆:上級者なら狙う価値あり、★★★★☆:プロでも難しい、★★★★★:狙って取れるものではない

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【練習】スペアメイク実践

あなた自身の基本5ラインは、だいたい決まりましたでしょうか?

あなたの基本5ライン(右は総支配人の例)

ストライクラインスパット:板目   枚目(  番スパット)
立ち位置:板目   枚目
スパット: 8 枚目
立ち位置: 13 枚目
ブルックリンラインスパット:板目   枚目(  番スパット)
立ち位置:板目   枚目(  枚  へ移動)
スパット: 8 枚目
立ち位置: 7 枚目
セブンピンラインスパット:板目   枚目(  番スパット)
立ち位置:板目   枚目
スパット: 18 枚目
立ち位置: 10 枚目
テンピンラインスパット:板目   枚目(  番スパット)
立ち位置:板目   枚目
スパット: 17 枚目
立ち位置: 36 枚目
ナインピンラインスパット:板目   枚目(  番スパット)
立ち位置:板目   枚目(  枚  へ移動)
スパット: 17 枚目
立ち位置: 31 枚目

※ 総支配人は、ストライク・ブルックリンラインは曲がるボールで、 セブン・テン・ナインピンラインはスペア用(ストレート)ボールで投げています。

では、実践でちゃんとスペアメイクできるか試してみましょう。

基本5ラインでの狙いは、キーピン(一番手前にあるピン)です。

これでだいたいのスペアは狙えますが、後ろのピンの残り方によって、 そのピンを真っ直ぐ当てればいいのか、右側を当てるのか、左側を当てるのかが変わってきます。

基本5ラインから、その時その時で調整をして下さい。(だいたい板目1〜2枚位のはず)

基本は、ピンはできるだけボールで倒すライン取りをすればいいですが、 ピンアクションに頼らざるを得ない(スプリットや残りピンが多い)場合、 最初は分からないでしょうから、それを考える必要はありません。

但し、ボールの軌道、どこにヒットしたか、どういう倒れ方をしたかをしっかり観察して下さい。
そして、次はどうしたら全部倒せるのかを考えて下さい。

その時その時のコントロールはともかく、それまでの経験に基づいた正しいライン取りができれば、 その通りに投げられた時、間違いなくスペアメイクできようになるでしょう。

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マイボウラー初級編確認テスト

これで、第2章「狙い通りにボールを通す(マイボウラー初級編)」は終了です。

次の第3章「よく感じ、よく観察せよ(マイボウラー中級編)」へは、
以下の条件をクリアしてからお進み下さい。

(1) 投球フォームをマスターした。

まだできなければ → 【戻って練習します!】

(2) スパットを使って(ラインをイメージして)狙った所にボールがヒットできる。

まだできなければ → 【戻って練習します!】

(3) 自身の基本5ラインを把握し、使いこなすことができる。

まだできなければ → 【戻って練習します!】

(4) アベレージ(過去直近の15ゲームの平均点)が150ピン以上になった。

上の3つができれば、結果は付いてくるはず!

着実に実力を着けて頂く為にも、上記条件をクリアしてからお進み頂くことをお勧めします。

中級レベルに達していたら → 【第3章へ行きます!】

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